調査レポート

【ブランディング広告版】伸びる動画広告は”最初のひと言”で決まる|再生数上位400本を分析

結論サマリー:アド.comの広告データベースで、TikTok・Instagram・Facebook・YouTubeのブランディング系動画広告を、各媒体の再生数上位100本ずつ・計400本集めて「最初のひと言(冒頭フック)」を分析しました。

  • 最初のひと言は「ブランド名言い切り型」。「仕事探しは〇〇」「〇〇、新登場」のようにブランド名・サービス名を言い切る型が43%で最多。
  • 次点で多いのは「ストーリー型」。26%がストーリーで始まるが、体験談風ではなくテレビCMのような寸劇・キャラクターが中心。


※アフィリエイト系の獲得型広告は、別記事「【アフィリエイト広告版】伸びる動画広告は”最初のひと言”で決まる」で分析しています。

調査主体アド.com(広告リサーチ・AIツール)
データソースアド.com 広告データベース(動画音声の文字起こしデータを含む)
対象媒体TikTok、Instagram、Facebook、YouTube
対象期間90日間(2026年5月1日〜7月29日)
対象アド.comのアフィリエイト区分で「非アフィリエイト」に判定された動画広告(ブランドの認知・公式キャンペーン等)。対象媒体の再生数上位100本×4媒体=400本
分析方法冒頭の音声(概ね最初の2〜3秒)を9類型に分類。音声テキストが取得できた313本(78.3%)を分類対象とし、複数要素を含む場合は最初に発せられた要素で判定
注意事項再生数はアド.comの観測ベースの数値。個別の商材名・企業名は記載していません
順位冒頭フックの型構成比
1ブランド名言い切り型43.1%「仕事探しは〇〇、仕事探しは〇〇」
2ストーリー型(寸劇・キャラクター)25.9%「目が覚めると、俺は〇〇になっていた」
3あるある共感型9.9%「転職って不安になりますよね。でも大丈夫」
4音楽・BGMのみ型6.1%サウンドロゴ・歌のみで発話なし
5呼びかけ・命令型5.1%「〇〇、はじめよう」
6衝撃・意外性型4.5%「世界中で水の次に多く飲まれているもの。それは紅茶です」
7質問型3.5%「〇〇、どうしてる?」
8数字・実績型1.6%「〇〇利用者数No.1」
9悩み直撃型0.3%400本中1本のみ

ブランディング系動画広告の最初のひと言は、とにかく「名乗る」こと。ブランド名を連呼する型、歌・掛け声で始まる型を合わせると、ほぼ半数が「名前の刷り込み」から始まります。「数字・実績」「悩み直撃」で始まる広告は合計でも2%と、ごく少数派でした。

最多のブランド名言い切り型(43.1%)を細かく見ると、3つの作り方に分かれます。

  • 連呼型:「仕事探しは〇〇、仕事探しは〇〇」(求人検索)、「家電買うなら〇〇……家電買うなら〇〇」(ECモール)——ブランド名・サービス名を2回以上重ねて、音で覚えさせるパターン。求人検索・ECモール系の定番になっている
  • 歌・掛け声型:「〇〇ふるさと納税!〇〇市場からそのまま使えて簡単!」(ECモール)、「たっぷり積める!ゆったり乗れる!大空間の〇〇!」(車)——歌・掛け声つきのサウンドロゴから始まるパターン。セール・キャンペーン告知と相性がよい
  • 条件付き名乗り型:「〇〇を使っているなら、〇〇カード!」(クレジットカード)、「年収600万円以上の転職は、〇〇」(転職エージェント)——利用シーンや対象者を一言添えて名乗るパターン。金融・決済・人材系に多い
媒体最多の型2位上位のジャンル
Instagramブランド名言い切り 51%ストーリー 24%ECモール、求人検索、日用品
Facebookブランド名言い切り 51%ストーリー 24%ECモール・フリマ、家電・PC、ファッション
YouTubeブランド名言い切り 40%あるある共感 24%ネットサービス、転職、旅行・ゲームアプリ
TikTokストーリー 35%ブランド名言い切り 30%映画・動画配信などのエンタメ、飲料・食品

Instagram・Facebookでは「ブランド名言い切り」が過半数、YouTubeでも4割で最多。TikTokだけは、アフィリエイト広告と同様にブランディング広告でも「ストーリー」が伸びるという、媒体による差が出ました。またYouTubeでは「転職って不安になりますよね。でも大丈夫」のような、あるある共感型が2位(24%)に入っており、その大半が求人・転職系広告でした。

再生数上位の分類対象313本で実際に使われていた冒頭音声をもとに、頻出5型それぞれのテンプレートを3つずつ用意しました。自社のブランド名・キャッチコピーを当てはめて1本ずつ試すのがおすすめです。どの型から試すか迷ったら、最多の連呼型から始めてください。

テンプレート3選向いている商材
連呼① 「仕事探しは〇〇、仕事探しは〇〇」——「行動+ブランド名」をそのまま2回繰り返す
② 「家電買うなら〇〇……(中略)……家電買うなら〇〇」——冒頭と締めで同じフレーズを挟む
③ 「読書の秋、〇〇の秋」——季節・時事に名前を乗せる
求人検索・ECモール・アプリなど指名検索を増やしたい商材
歌・掛け声① 「〇〇ふるさと納税!♪」——ブランド名をメロディ・掛け声に乗せる
② 歌のあとに「夏のセール、本日スタート!」と告知を続ける
③ 歌のあとに「今なら最大50%OFF!」とオファーを続ける
ECモール・飲料・食品・車などセール/新商品告知が多い商材
「〇〇なら△△」① 「ポイントを貯めているなら、〇〇カード!」——利用シーンを添えて名乗る
② 「年収600万円以上の転職は、〇〇」——対象者を絞って名乗る
③ 「旅行のときは、〇〇って決めてる」——習慣の一言で名乗る
クレジットカード・決済アプリ・転職エージェント
あるある共感① 「転職って、不安になりますよね。でも大丈夫」
② 「連休明けの仕事って、しんどいんだよなぁ」
③ 「正直、髪のダメージケアって面倒じゃないですか」
転職・保険・ヘアケアなど悩みに寄り添う商材
意外な事実① 「世界中で水の次に飲まれているもの。それは紅茶です」
② 「このパン、実は発売から50年間レシピが変わっていません」
③ 「日本人の2人に1人が、もう〇〇を使っています」
飲料・食品・日用品など定番化した商材

※「No.1」「利用者数最多」などの最上級表現を使う場合は、景品表示法(No.1表示の合理的根拠・調査出典の明記)の規制対象となります。ご利用の際は、必ず各法令および媒体の広告審査基準をご確認ください。

再生数上位400本が示すのは、「最初のひと言でブランド名を出す」「同じ音を繰り返して刷り込む」というテレビCM由来の共通則が、SNS・動画広告媒体でもそのまま通用しているということでした。一方でTikTokだけはストーリー型で始まる方が伸びる、という媒体特性もありますが、基本的にはブランディング動画を作る際は、「ブランド名を最初に伝えてユーザーに認知させる」というのをおすすめします。

アド.comでは、媒体・カテゴリ・期間を指定して競合の動画広告と音声文字起こしを検索できます。各商材ジャンルの当たっている「最初のひと言(冒頭フック)」を確認したい方は、ぜひアド.comをお試しください。

Q1. この調査のデータはどこから取得していますか?

A. 広告分析ツール「アド.com」が独自に収集している広告データベースから、TikTok・Instagram・Facebook・YouTubeの非アフィリエイト(ブランディング)系動画広告を対象としました。対象媒体の再生数上位100本ずつ・計400本を抽出し、音声文字起こしデータが取得できた313本(78.3%)の冒頭音声を9類型に分類しました。

Q2. ブランディング系動画広告で最も多い冒頭フックは何ですか?

A. 冒頭でブランド名・サービス名を言い切る「ブランド名言い切り」型が43.1%で最多です。Instagram・Facebook(各51%)・YouTube(40%)で1位、TikTokのみ寸劇・キャラクターものの「ストーリー型」(35%)が1位でした。

Q3. 音声なしの動画広告はどれくらいありますか?

A. 発話がなくBGM・ロゴだけで構成される広告が全体の2割。ハイブランドや飲料の動画広告に多く見られます。

Q4. 競合のブランディング広告のクリエイティブを調べる方法はありますか?

A. アド.comのように広告をアフィリエイト種別(非アフィリエイト系・リード系・EC系)で絞り込め、動画の音声文字起こしまで確認できる広告分析ツールを使うと、ブランディング広告に絞った冒頭フックやクリエイティブ傾向を効率的に分析できます。

本調査結果は「アド.com調べ」とクレジットを明記のうえ、自由に引用いただけます。引用の際は本記事へのリンクをお願いします。

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アド・マーケティングラボ編集部
アド・マーケティングラボ編集部 広告リサーチ・AIツール「アド.com」を運営するマーケティングチームの編集部。Instagram・TikTok・YouTubeなど主要10媒体の広告データを日々分析し、独自調査レポートと広告運用の実践情報を発信しています。記事は自社収集の一次データに基づき、観測事実と推察を区別して執筆しています。