結論サマリー:アド.comの広告収集データベースで、2026年1月〜6月のInstagram・Facebookの動画広告(通常広告のみ・各月の再生数上位10本、延べ120本)を調査したところ、次の3点が明らかになりました。なお本調査では、再生数に通常投稿分が合算されるタイアップ広告(インフルエンサー投稿の広告配信等)を除外しています(理由は後述のコラム参照)。
- タイアップ広告を除くと、InstagramとFacebookの「勝ち広告」の型はほぼ同じ。両媒体の上位常連は大手ECモール・人材/求人サービスなどの企業公式アカウントで大きく重なり、定石は「テーマ別クリエイティブの量産・並行配信」
- 動画の尺も両媒体で収斂。15秒以下がInstagram 67%・Facebook 約68%と、ともに3分の2を占める
- 上位動画の再生数水準は半期で上昇。TOP10平均はInstagramが約1,700万→約2,700万(約1.6倍・ピークは5月の約3,170万)、Facebookが約1,810万→約3,150万(約1.7倍)
調査概要
発見①:2媒体の「勝ち広告」の型は、ほぼ同じだった
通常広告のみで再生数上位を見ると、InstagramとFacebookの顔ぶれは驚くほど重なります。両媒体に共通する上位常連は次のとおりです。

- 大手ECモール:テーマ別(アウトドア・キッズ・スイーツ・ふるさと納税等)にクリエイティブを量産し、両媒体へ並行配信。半期最高再生も両媒体とも同一のふるさと納税キャンペーン(6月・約6,900万〜7,000万再生)
- 人材・販促系サービス群:転職エージェントは同一コピーの複数クリエイティブを常時並行配信。3月のInstagramでは中古車情報サービス1商材がTOP10の半分(5本)を占拠
- 求人プラットフォーム、日用品レンタル、グローバルアパレル・ハイブランドも両媒体で共通の常連
つまりMeta 2媒体における通常広告の定石は、「企業公式アカウントによるテーマ別量産・並行配信」で共通しています。媒体ごとに個別の必勝法を探すより、量産体制と配信物量が上位を分けている構図です。
一方で、残る違いもあります(いずれも観測事実)。Instagram特有の上位は海外ゲームアプリ・タレント起用の公式動画・テック系サービス、Facebook特有は金融(定期預金金利・クレジットカード・法人カード)・BtoB(建設機械・クラウド)・自動車で、ビジネス層・高年齢層向け商材はFacebookに集中しています。
発見②:尺も収斂 — 両媒体とも15秒以下が3分の2
| 調査主体 | アド.com(広告リサーチ・AIツール) |
| データソース | アド.com 広告収集データベース |
| 対象媒体 | Instagram、Facebook |
| 対象期間 | 2026年1月1日〜6月30日 |
| 対象 | 通常広告の動画のみ。インフルエンサー投稿等をそのまま広告配信するタイアップ広告(ブランドコンテンツ広告)は、再生数に広告配信によらない通常投稿の再生が合算されるため対象外とした(媒体のタイアップ判定による除外に加え、広告文に#PR表記のあるものを目視で除外) |
| 抽出方法 | 各媒体・各月の再生数上位10本(延べ120本)。各月末時点の観測データを使用 |
| 注意事項 | 再生数・観測数はアド.comの観測ベースの数値であり、媒体公式の配信実績や広告出稿費を示すものではありません。公式アカウント投稿の広告配信でも通常投稿としての再生が含まれる場合があります。観測件数が極端に少ないグローバル配信動画1件は外れ値として除外しました。個別の商材名・企業名は記載していません |
| 秒数帯 | ||
|---|---|---|
| 15秒以下 | 67% | 約68% |
| 16〜45秒 | 23% | 約25% |
| 46秒以上 | 10% | 約7% |

通常広告に絞ると、Instagramも15秒以下が67%となり、Facebook(約68%)とほぼ同じ分布になりました。6秒クリエイティブも両媒体で多数観測されています。短尺×量産がMeta系通常広告の基本フォーマットです。
発見③:上位水準は半期で上昇(IG約1.6倍・FB約1.7倍)

| 媒体 | 2026年1月 | 2026年6月 | 伸び |
|---|---|---|---|
| 約1,700万 | 約2,700万(ピークは5月 約3,170万) | 約1.6倍 | |
| 約1,810万 | 約3,150万 | 約1.7倍 |
水準上昇は観測事実であり、要因(配信面の拡大、配信量の増加など)は推察の域を出ません。上位圏のインフレが進むほど、同じ再生数でも相対的な立ち位置は下がるため、クリエイティブの更新頻度を上げる価値が高まっています。
※2026年7月9日改訂:集計対象を通常広告のみに変更しました(タイアップ広告は再生数に通常投稿分が合算されるため除外。詳細は本文のコラム参照)
コラム:なぜ本調査はタイアップ広告を除外したのか
インフルエンサーの投稿をそのまま広告として配信するタイアップ広告(ブランドコンテンツ広告)では、表示される再生数に広告配信による再生と、通常投稿としての再生が合算されます。このため再生数ランキングでは、タイアップ広告が実際の広告配信量以上に上位へ来やすいバイアスがあります。
影響は小さくありません。参考として、タイアップ広告を含めて同じ集計を行うと、6月のInstagramではTOP10のうち8本が入れ替わり、上位の大半をインフルエンサー名義のタイアップ動画が占めます。タイアップ施策の存在感自体は事実ですが、「広告配信で獲得された再生」を比較する目的には適さないため、本調査は通常広告に限定しました。タイアップ広告の動向は、指標の性質を踏まえた別調査として改めて扱う予定です。
まとめ:2026年下半期に向けた3つの示唆
- Meta 2媒体の通常広告は「同じ戦い方」で攻められる。テーマ別クリエイティブの量産と並行配信が共通の定石。媒体別に別施策を立てるより、量産体制への投資が上位進出の近道
- 基本フォーマットは15秒以下の短尺。両媒体とも3分の2が15秒以下。まず短尺で当てて、当たり素材を横展開する
- 商材によって媒体を使い分ける。金融・BtoB・高年齢層向けはFacebook、ゲームアプリ・タレント訴求はInstagramに分がある
自社の競合がどの媒体で・どんなクリエイティブを・何秒尺で配信しているかは、アド.comの広告データベースで個別に確認できます(通常広告とタイアップ広告の絞り込み検索にも対応しています)。
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シリーズ記事
- 【アド.com調べ】2026年上半期 TikTok動画広告トレンド調査(近日公開)
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よくある質問(FAQ)
Q1. この調査のデータはどこから取得していますか?
A. 広告リサーチ・AIツール「アド.com」が独自に収集している広告データベースから、2026年1月〜6月のInstagram・Facebookの通常広告(動画)を抽出しました。再生数はアド.comの観測ベースの数値であり、媒体公式の配信実績ではありません。
Q2. なぜタイアップ広告(#PR投稿の広告配信)を除外しているのですか?
A. タイアップ広告は投稿をそのまま広告配信する形式のため、再生数に広告配信によらない通常投稿の再生が合算され、広告としての比較に適さないためです。参考値として、タイアップを含めると6月のInstagramではTOP10のうち8本が入れ替わるほど影響があります。
Q3. InstagramとFacebookの動画広告はどちらが効果的ですか?
A. 通常広告に限れば、両媒体の勝ちパターン(公式アカウントによる15秒以下・テーマ別量産型)はほぼ共通というのが本調査の観測結果です。そのうえで、金融・BtoB・高年齢層向けはFacebook、ゲームアプリ・タレント訴求はInstagramが上位に入りやすい傾向があります。
Q4. 競合他社の動画広告を調べる方法はありますか?
A. アド.comのような広告リサーチ・AIツールを使うと、媒体別・期間別に競合の広告クリエイティブや配信傾向を検索・分析できます。通常広告とタイアップ広告を分けた検索も可能です。
調査データの引用について
本調査結果は「アド.com調べ」とクレジットを明記のうえ、自由に引用いただけます。引用の際は本記事へのリンクをお願いします。

